世界の投資マネーがESG投資に向かっている
ESGという概念が認識され始めたのは、2006年に当時の国連事務総長のアナン氏が機関投資家に対し、ESGを投資プロセスに組み入れる「責任投資原則」(PRI)を提唱したことがきっかけです💡
国連の責任投資原則(PRI=Principles for Responsible Investment)とは、「環境、社会、ガバナンス課題と投資の関係性を理解し、署名機関がこれらの課題を投資の意思決定や株主としての行動に組み込む際に支援を提供することを目的」とするものです。
2008年のリーマン・ショック後の資本市場において短期的な利益を目指す投資スタイルへの反省や批判が高まり、世界の多くの投資機関がこの責任投資原則(PRI)へ署名するようになりました✍️
2019年3月末時点で2,400近くの年金基金や運用会社等がPRIに署名しており、うち年金基金などアセットオーナーの署名は432あり、その運用資産残高の合計は20兆ドル以上に達しています。
日本でも150兆円以上の年金資産を管理・運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も2015年にPRIに署名しています。
このように世界の投資マネーはESG投資へ向かっており、ESG課題に取り組む企業は有望な投資先として期待されています⤴️
リスクを抑えた長期的な運用が期待できる
ESG投資ではESGの要素も投資の判断材料として加えられるため、リスクを低めに抑えつつ、長期的なリターンを確保していくのに適した投資方法と評価されています💡
そのため年金資産等を運用する機関やファンド(投資の基金等)などにも適しているのです。
GPIFには「年金事業の運営の安定に資するよう、専ら被保険者の利益のため、長期的な観点から、年金財政上必要な利回りを最低限のリスクで確保することを目標とする」という投資原則があり、ESG投資はこの内容と合致します。
また、2015年の国連サミットでは、世界が様々な社会課題を解決して持続可能な発展を遂げられるように、新たな国際目標となる「SDGs」(持続可能な開発目標=Sustainable Development Goals)が採択されました。
その結果、世界の国や企業等が様々な環境問題や社会問題などの解決に向けて莫大な資金を投資し始めています✍️
つまり、ESG課題に取り組む企業はそうした社会的課題も解決していくため、SDGs関連投資の需要を取り込むことが可能であり、社会貢献と同時に一定の収益の確保も見込まれています💡
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